金魚鉢

2017/ 06/ 27
                 
金魚鉢で漂う赤い魚たちを眺めていたら、そこに宇宙の縮図を見つけた。彼らは誰もが同じ水を吸い、吐いて生きている。私たちも皆、同じ空気を吸い、吐いて生きているのだ。ここで肉体生活を送る生命体は全て、そんな循環の輪の中で生かされている。金魚たちにとっては鉢の中が地球であり、その外側は理解を超えた世界だろう。私たち人類も、地球という金魚鉢の中で、宇宙という理解のできない外界に囲まれて生きている。時折ジャンプして、一瞬だけ外の世界を垣間見ることもあるが、それは人も魚も同じ。私たちは小さな水溜まりの中にいて、自分が何を知らないのかを知らないことに気付かずにいる。水中生物と人類の境遇には、それほど大きな差はない。なにしろ、宇宙という金魚鉢を眺めている人がいるかもしれないのだから。
                 

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