遮断

2017/ 07/ 02
                 
人の脳には、無視しても危険ではないもの、今すぐ理解する必要のないもの、そして自分が見たいもの以外を排除するという遮断機能が装備されている。目に映るもの全てを把握してしまうと、たぶん脳が情報を処理し切れないからだろう。逆に聴覚は聞きたくない音の方が耳に障るようにプログラムされているようで、例えば工事現場の破壊的な打撃音は執拗に聞こえ続ける。それはたぶん、音に頼る危険回避のシチュエーションがとても多いからだろう。しかし、人は大勢のざわめきの中から聞きたい話しだけを聞くこともできる。要するに、何に意識を集中させるかで、かなりの情報を自動的に遮断できるということだ。しかし、見なくても良いものが見えたり、聞かなくても良いものが聞こえる人は、私も含めてとても多い。それが脳障害によるものであれば、確実にコミュニケーション障害になるだろう。幻聴と幻覚は、現象的に覚醒と紙一重なのだ。人との対峙で知らなくてもよい情報が大量に流れ込んできたら、受け取る側はキツイ。目の前にいる人の、過去に犯した犯罪や異常な性癖を見せられて平気でいられる人は少ない。遮断機能は、贈り物かもしれないな。
                 

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